2015年1月21日水曜日

閉店までにやっておくこと。

閉店を決めたら、後は残務整理です。
お店を閉めるにあたってやっておかなければならないことがありました。

それは、お客様のこと。
私がいなくなる事によって困ってしまうお客様も、少しだけいらっしゃるのです。
その人たちをどうするかです。


あと、私自身がどうするか?
これも考えなければいけません。

1年あまり、この場所で商売していると、それでも何人かのお得意様が出来ました。
「店は閉めても、商品が供給出来るなら、配達してよ。」と、そんなことも言われました。


サラリーマンに戻るということも考えました。
しかし、それはいつでも出来ることなのではないか、それよりここで商売をやめてしまうと、もう2度と経営者には戻れないと思いました。

何より、商売をやめると、無意味な金銭的な負担を、さらに負うことを覚悟する必要がありました。


それは広告費のことです。
この広告費というのは、NTTのタウンページ(電話帳)のことです。

この1年、営業している間でもっとも効果があったのは、NTTが展開していた「ハローダイヤル」というサービスです。

中井貴一がCMをやっていたので、覚えている方もいらっしゃるかも知れませんが、各地のハローダイヤル(この時は大阪市中央区)に電話すると、オペレーターが出て、探しているお店を教えてくれるというものです。

ここに登録しておくと、お客様がハローダイヤルに電話したその通話をそのまま、登録店に転送してくれるというもので、月に3~10件ぐらいを紹介してくれました。

月々の費用は確か5000円だったので、充分元が取れる投資だったのです。
このサービスは、申し込みから数日で登録が完了して、すぐにスタート出来たので、とても助かりました。



この流れで、NTTのタウンページへの広告掲載も、申し込んでおりました。
電話帳の4分の1ページほどの大きさで、月々5万円ぐらいの広告だったと思います。

タウンページというのは、紙媒体(印刷物)です。
しかも、年に1回しか発行されませんので、申し込みから次回の発行までに、最長1年かかるというものです。

店を閉めるので掲載をストップして欲しいと言ったのですが、すでに締め切っていて解約は出来ないという返事でした。



閉店後は、当時住んでいた高い部屋も解約して、兄のマンションに転がり込んで、家賃を浮かす計画でした。
当時は、お互い独身で、3部屋あったので、1部屋使わせてもらい、少し家賃を負担するという約束でした。


タウンページの方は、解約は出来ないが、掲載の変更は可能ということで、掲載地を大阪市中央区から、大阪府交野市へ変更してもらうことになりました。


いずれにしても、機械もあるし、お客様もある。
広告も1年間出るので、あと1年だけ、無店舗になるけれど、外回りで注文をとり、配達するスタイルで営業してみようということになりました。


FC本部の社長にも相談したところ、そのような人たちもたくさんいますよと、いうことで、引き続き応援すると言っていただきました。



何も無いところに、5万×12=60万円を払う、お金をどぶに捨てる行為はあまりにも勿体無い、という思いで、無店舗営業を開始することにしました。

今の私があるのは、この決断があったからです。
タウンページを申し込んでいなかったら、この時に廃業していたと思います。



現に、仲良くなった名古屋のオーナーさんは、廃業してすぐにサラリーマンに戻っておられました。

家族もあるし、家のローンもある。不安定な商売は、もうしたくないと言う事でした。
それはそうですね。(つづく)

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