2014年12月21日日曜日

店舗探しの日々

本部と契約して最初にやることは、店舗探しです。
私は不動産には素人で、何をどうすれば良いのか全く解りません。

本部に任せる。

これしか選択肢は無かったのですが、本部のノウハウも全然たいしたこと無かったです。
当初は、独自のノウハウがある、特別な情報源があると、言うようなことは言っていましたが、
特段にこれはスゴイということはなく、物件もなかなか決まらないまま、1ヶ月は瞬く間に過ぎていく感じでした。

ここでも私には焦りがありました。

「とにかく1日も早く、出店したい。遊んでなんかいられない」

当時の私はまだ「従業員マインドセット」でしたので、働いている時間だけが利益を生むという考えでした。
なので、とにかく早く、働きたい。早く稼がないと、という一心でした。


FC本部の社長も、実はかなり焦っていて (これは別の意味で)、 とにかく早く、早急に店を決めろと、矢のような催促が、担当者にもあったようです。


本部の担当者はYさんという、とても穏やかで信頼できる、親切な人でした。
出来るだけ「いい場所で」出店してもらいたいということを言っておられました。

なぜなのか、FCフェアや説明会にいた、営業部長の姿はありませんでした。
(後で聞くと、すでに会社を退職していたそうです。)


担当のYさんは、関東の方なので、関西地区の土地勘がまるでありません。
関西初出店でしたので、かかわった業者さんなどもなく、文字通り1からの店舗探しで、毎日大阪市内を歩き回って物件を探すという日々でした。

保証金の問題もありました。
関東地区で物件を借りる場合の保証金は、2~3か月分でした。
つまり、家賃10万円の物件に入るのには、30万円の保証金を用意すればOKでした。

しかし、関西地区は保証金が家賃の10ヶ月分というところがほとんどで、いい場所を借りようとすると資金が全然足りないのです。
今は関西でも、2~3ヶ月というところもかなりありますが、当時は無かったです。


本部が提案する物件の条件とは次のような感じでした。

①大通りに面している1階の物件
②人通りの多いところ
③周辺に事業所が多いところ
④そして家賃がそこそこのところ


しかし、そういう場所はとにかく「高い」です。
ビジネスモデルからすると、ベストは10万円ぐらい(東京で成功しているお店はほとんどそういう立地です。)しかし、当時の大阪ではそんなところはまずありません。


ようやく見つけたところは、御堂筋を2つほど中に入った通りの、木造の2階建ての1階部分、隣が喫茶店、2階が麻雀荘というところ、とても古い建物でした。
それでも家賃は33万円+消費税、保証金300万円と言う物件です。


今から考えたら無茶苦茶ですね。
よくこんなところを借りたものだと思いました。

大家さんからは交渉で、家賃を28万円にしてもいいよと言われたのですが、何を考えたのかとにかく目先を安くしたいと言うことで、保証金を250万にしてもらい、家賃はそのまま33万円にしました。

これは本部の人がそうしろと言ったのですが、とんでもない失策でした。
本部は目先のことしか考えないです。
50万値切った分は、本部へ持っていかれる感覚でした。

もっと冷静に考えれば別の決断もあったと思いますが、とにかく早く物件を決めて開店させて、クレジットで仕入れをさせて現金が欲しい本部と、1日も早く仕事を始めたい私の焦りが、こんなとんでもない物件を選んでしまったのです。


こうして悪夢のような日々がスタートすることになるのです。





0 件のコメント:

コメントを投稿